高利回りが魅力の海外不動産投資ですがコロナショックの影響もありやや低調な傾向が続いています。特に東南アジアの物件相場下落は著しく一時期はバブル崩壊かとまで言われましたが下落傾向も底打ちを見せており再びの相場上昇に大きな期待が寄せられています。
東南アジアの不動産投資の中でも人気なのがタイです。住みやすく経済成長にも大きなポテンシャルが期待されるタイの不動産は大きな可能性を秘めています。乱高下が続いていた物件相場も落ち着きを取り戻しており将来性が期待されます。今回は、 タイへの不動産投資で気になる利回りについて紹介します。
タイ不動産投資の平均利回り
成長著しい東南アジア各国への不動産投資は先進諸国に比べて高い利回りが見込めるのが魅力です。
コロナショックは不動産投資に大きな影響を与えおり一時期は需要の急激な低下により従来の利回り見通しが全くあてにならない状態にまで追い込まれました。現在も東南アジアの不動産市場には若干の混乱が見られるものの全体としては落ち着きを取り戻しています。
タイにおける不動産投資の平均表面利回りは5.0~5.3%となっています。日本における不動産投資の表面利回りは2.5~2.8%が平均なのでタイ不動産投資は約2倍の利回りが期待できます。
東南アジア各国の中でもタイは上位に位置します。フィリピンの6%前後やカンボジアの5.5%前後には届かないものの平均で5パーセント以上の表面利回りが期待できるのはタイを含む3カ国のみです。
タイの通貨であるバーツの信頼性を含めて考えるとタイの不動産投資は非常に大きな魅力を持っています。
タイの不動産相場
タイの不動産相場は2010年台前半から右肩上がりに上昇を続けてきました。
タイの経済成長とともに不動産相場も順調に伸びを見せており、特にバンコク中心部の一等地にある物件に関してはバブルと呼んでもいい状況が見られます。
ここ数年では高層タワーマンションの建設が相次ぎほとんどの物件が完売しています。超高級物件ともなると図面の段階で完売するほど不動産熱が上がっています。
そんなタイの不動産事情ですがコロナショックが大きなブレーキとなっています。観光客向けのコンドミニアムや民泊向きマンションなどの需要が急落するとともにオフィス需要も大きな落ち込みを見せています。特に海外からの企業進出が鈍っったことが大きく響き中心部のテナント物件は大きく価格が落ち込みました。
一時期は物件相場が4割前後の落ち込みを見せるほどでしたが徐々に需要は回復傾向が見られ2021年初頭の段階で落ち込み前の80%まで回復しています。
相変わらず厳しい状況ではありますが不動産価格がピーク時から2~3割程度下落している状況を考えると投資する絶好のチャンスでもあります。
タイ不動産の利回りは復活するのか
タイの不動産の利回りは復活するのでしょうか。復活のカギを握るのは一にも二にもコロナウイルスの収束です。
海外需要への依存度が高いタイ不動産は渡航の自由が復活しヒトやモノの行き来が以前の活況を取り戻さない限り回復は見込めません。逆にいえば現在落ち込みを見せているタイ不動産市場もコロナウイルスの問題さえ解決すれば短期間ん急回復するだけのポテンシャルを秘めているとも言えます。
2021年初頭の段階ではビジネス、レジャーともに需要が回復しているとはいえず以前のような利回りは期待できません。それどころか借り手が見つからず家賃収入が見込めない物件を抱えてしまうリスクを考えると不調債権化の恐れもあります。
将来的な高利回りは現実味のある見通しではありますが少なくともコロナウイルス収束のめどが立つまでは安易に利回りを期待しての投資には大きなリスクが伴います。
まとめ
成長性が期待される帯への不動産投資は大きな可能性が期待されます。
しかし、2021年初頭の段階においては最大の懸念材料であるコロナウイルスの問題がつきまといます。コロナウイルス収束後の世界情勢やタイの経済事情を見据え、本当に期待する利回りが実現するのかどうか慎重に検討してからタイ不動産への投資を判断してください。